2018年4月1日日曜日

食べ物が降ってくるよ、ハルランナ

昨日のハルランナで空から降ってきたお餅を朝ご飯にいただいた。
ハルランナはアイヌのお祭り。昨日で白老ポロトコタン、アイヌ民族博物館が一度閉館になり、2020年に文化庁の国立アイヌ民族博物館としてオープンするので、今の形がなくなる最後の日のお祭りだった。

お餅を食べながら、初めてポロトコタンに行った10年前の冬を思い出す。あの日、私の他にお客さんの姿はみえなかった。凍りそうな真冬だもの、道内の他の施設に訪れた時にもそんな場面は多々あった。貸し切り状態の中、私一人のために、舞踊のイヨマンテの定期公演をしてくれた。唄と踊りの迫力に感動し、博物館ではアイヌの精神性に触れ、その経験はプロジェクト「アートとサイエンスのあいだ」の原点にもなった。

最後の日に立ち会えてよかった。
館長のお話に、「白老ポロトコタンがなくなっても私たちの記憶の中に生き続ける」とあったが、実際にあの10年前の記憶は今も鮮やかに残っている。昨日の体験も、今朝食べた柔らかくてふくよかなお餅と一緒に、きっと私の身体に長く残り続ける。

私はまだ、アイヌの人々のことも北海道のこともちゃんと知らない。自身のルーツの一部があるというのに。これからゆっくり、自分の身体で知っていかなければ。

白老ポロトコタン、どうもありがとう。
おつかれさまでした。

































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