おつかれさまです。
12月の初めにイベントに出かけたら、見事に風邪をもらいました(7年ぶりくらい)。
熱も出なくて喉の痛みと咳だけで身体は元気。
講評週間だったのですが、マスクとのど飴とホットレモンで元気に乗り切りましたわ。
月末出版の本も無事に校了し、ぼちぼち残ってる仕事はあるものの、師走も終盤。
おかげさまで六本木心中をBGMに近況を書くくらいの余裕はできました。
うーん、でも今の気分では、アンルイスよりも竹内まりやのほうがいいなあ。。
さて、やっと11月に入って落ち着きを取り戻してきたところ。
10月は私の人生で片手の指に入るくらいに忙しない毎日で、11月に入ってすぐに竹原の仕事と尾道の和作ウィークに突入。
竹原でもおいしいものをたくさんいただいて、尾道での設営やイベントで1週間の滞在に疲れが溜まってきたところで、高橋家のお墓参りの帰りに再び美味しいランチで復活。
めちゃくちゃ面白い展示を観に行きました。
川村記念美術館。遠い。
でも素晴らしいコレクションがあり、いい企画展をやっている。
私は高校時代の授業でデザインと絵画の選択があり、迷いなく絵画を選択したが、
もしアルバースの授業を受けていたら、ものすごく進路に迷っていただろう。
いや、アルバースの授業はデザインか、絵画か、という選択でもないのだ。
美術館へは1日がかり、まるで旅。
でもたどりついたごほうびにはおいしいレストランもあります。
カタログ(というか記録集?)も充実の内容で、即入手してしまいました。
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition-past/2023/albers
さて、もう9月ですね、早い。
ありがたいご縁がありまして、「障壁画プロジェクト」の審査員の一人として参加させていただきます。
https://setonaikai-ecotourism-association-2.jimdosite.com
上のリンク先にプログラムの詳細がありますが、広島の竹原という歴史的な街並みが残る地域で滞在制作をし、展示発表という流れで若手作家を3名募集しています。締め切りは10/16まで。障壁画といっても日本画に限りません。学生さんも含め、39歳くらいまで。
とても丁寧に作られた、若手の作家さんにとっては恵まれたプログラムだと思います。興味のある方はぜひ素敵なプランを考えて、挑戦してみてください!
今日は別の審査のお仕事があったのですが、他の作家さんのアイデアを読み解くというのは楽しいですね。自分がずっと挑戦する立場だったからこそ(もちろん今もですが)、ひとつひとつをとても真剣に見てしまいます。
朝は市場へ果物を買いに、目当てのフードコートは朝は開いていない。
朝食を食べそびれて彷徨う。アボカドジュースが無性に飲みたくてたまらない。
結局道を渡ったおばあちゃんの食堂まで。ノーシュガーウィズミルクっていったのに、めっちゃ砂糖入り。じゃりじゃり。
午後はカフェで長居して、原稿の入稿を終える。
夜、眠れない(朝4時半のアザーンで起こされる)睡眠不足と疲れを癒しに、KAKIKUのリラクゼーションへ行くことに決める。ジョグジャに着いてから、着くまでも、なんだかんだ張り詰めて頑張っていたしね。夜に近い夕方、混雑時のGrabは350もする。高い。行ったらマッサージの予約は19時からしか空いていない。受付のお姉さんの英語が聞き取れない。近くのモールのフードコートに行こうと思ったら、情報が古かったらしく、何もなかった。
結局道の反対のサテを食べに。こんな適当な店でも美味しいのだから、本格的な店はさらにうまかろう。近々サテ専門店に食べに行くことを決める。
さて。
マッサージの時間がいつの間にか19時半と思い込んでいて、時間を過ぎて慌てて走る。運良く10分遅れでガタイのいいお姉さんが担当してくれた。
英語を話さないけれど、なんとなく好きな感じの人だった。
この担当女性がとてもマッサージが上手なのだが、お姉さん、時々げっぷが出る。げっぷが最後の方で立て続けに激しくなる。ん?時間が遅いから?夕飯食べたばかりなのかな。なんてその時は思っていた。
宿に帰ってきて思い出した。
数年前のマレーシアのプロジェクトで、アーティストグループMAIXと一緒に先住民オランアスリの技術を継承しながら小屋を建てるプロジェクトをしたときのこと。メンバーに、オランアスリの娘、ジューがいた。ハードに山や森の中を動くプロジェクトで、洞窟に行く固い岩場に足を引っ掛け、ひ弱な都会っ子の私はすぐに足を挫いた。
足首はすぐにぱんぱんに腫れた。見かねたジューが、マッサージをしてくれた。
それまで普通にしていたジューは、私の挫いた足を優しく撫で、マッサージを始めると途端にゲップをして、止まらなくなった。ソーリー、ソーリー、と言いながらマッサージを続けてくれた。
なんでもシャーマンのような力を持つ人は、痛みや毒を代わりにげっぷにして吐き出したりすることがあるらしい。その後、私の足は無事に回復した。
今日のマッサージの女性も、なんとなくジューに似ていたような。
素朴で、なんだか温かくて親しみやすい。
あのげっぷ・・・私はそんなにも毒を溜め込んでいたのか。
終わった後、ひどく眠い。
今夜はよく眠れそうだ。
なかなかここのところ近況を書けなかったのは、文字通り忙しない状況だったのと、今年の末に出版予定の本の編者の一人として関わっており、日々文字と格闘しているからなのです。最近は大学の紀要には挑戦させていただいてましたが、学術書に論考を書く立場で参加するのは初めてで、これもとても面白い仕事を体験させてもらっています。
そうそう、先の5月には宮古島へのリサーチにも。ハンセン病の施設、宮古南静園で戦争の講話が聞けるということで行ってまいりました。なかなか重いテーマを扱っていますが、退所者の方、スタッフの方の優しさと強さがこれも大きく響きます。今回は、Tちゃんのおかげで思いがけず楽しく美味しい時間も持てた!充実の宮古滞在でした。インドネシア後の9月頃に、3月に行った伊江島と合わせて再度訪問しなければと計画しています。
キョンキョンを、聴きに行った。
また、文化庁の海外研修から戻って、仕事もなく、どのようにこれからの未来を生きたらよいか戸惑う私に、当時ハマってたドラマ「最後から二番目の恋」の小泉さん演じる"チアキ"は、理想となる40代女性を提示してくれた。ミーハーというなかれ。彼女が演じなければこのドラマの”チアキ”は成立しなかった。強くてしなやかで、たっぷりしてきれいだったから(ちなみに相手役の中井貴一も素敵だったの)。
そう、私は表現者としての、小泉さんに興味があったのだ。
さて朗読会。
始まりのトークでは、担当の木村さんと軽い対談があった。ハンセン病のことをこれまで深く知らなかったと話す小泉さん。なんとなく緊張してみえたのは気のせいか。これがあの、スターダストメモリーを歌ってたキョンキョンなのか?
話の中で、大学生になってからの木村さんが、今回の展示の核となった詩人の大江満雄氏の本の復刊のために鶴見俊輔と奔走したエピソードが紹介された。そして、戦争やハンセン病の体験者など、直接話を聞いた世代も減る中で、今を生きる私たちはどう歴史を繋ぐのかという話になった。
ほんとそうなんですよ、とうなづく(このテーマは、先月滞在した沖縄の話も合わせて書きたくなるが、長くなるからそれはまたの機会に)。
小泉さんの朗読は、大げさでなく、ひたすら謙虚で誠実にみえた。
大事な話を同じ空間で共有したような。
帰り道は、おうちにたくさんの宿題があるのに、また新しい宿題を抱えてしまった小学生の気分だった。なんでだか。
*展覧会情報はこちら* ハンセン病文学の新生面 『いのちの芽』の詩人たち
5/7まで
https://www.nhdm.jp/events/list/4942/
旅の話をもうひとつ。
ちょっとしたリサーチとリフレッシュを兼ねて、マイレージで日本海側へ。